このレビューはネタバレを含みます
自分は物理・肉体的に不利な立場にいるという自負があるから身体的な性が男性の人に対する大前提の恐怖があって。
自分の意思や望みと無関係に恋愛感情を向けられたり、性的視線を受けることはひとつの暴力だと私は思っていて、その感覚を全身で受けるような映画だった。
それにはこちらの配慮はなくて、人間の根源であるはずの身体(裸)や愛情が一番グロテスクに映る瞬間だと思う。
綿毛や洞窟が性器の暗示で、そういった性的なものや他人から逃れられない絶望を感じた。
あと親友が最後妊婦なのがわかった描写のとこが一番吐きそうになっちゃった。
あれだけの恐怖映像のあとの妊娠という表現が、本来おめでたいものと捉えられるはずなのに、もうグロテスクなものにしか見えなくて。
同じ顔の男たちってのは、同じ顔には私には見えなくて、
むしろ違う人間なのに「同じ顔≒無意識のうちの侮蔑と性的感情を向けてくる」ってことなのかなと感じた。
違う人間なのに、ハーパーに見せる顔は同じで、結局異性なんてみんな同じじゃんっていう気持ち悪さ?