前評判が良かっただけに肩透かしを喰らった気持ちも少しある。
かなり物議を醸すテーマでありながら、展開があくまで淡々と「事実」や「主人公の視界」に留まっていたという印象(いい意味で)で、そこがいいんだけど、意気込んで見てしまったがために少し物足りなさを感じた。
女性の権利の問題や、生命倫理的な観点、妊娠に関しての男性の蚊帳の外感・無責任さへの批判とか、見る人間によって琴線に触れる話題が違いそうだなと。
自分は個人的にこないだ主人公と同じ状態になっていたので、その不安とか焦燥が吐きそうなくらい共感して辛かった。
その分、周囲の他人事感(妊娠中は安全だから〜って迫ってくる友人とか、犯罪には加担できないって断る友人とか)がある種救いだったな、誰も生命倫理の問題とかで正論グーパンしてこなかったので。
お説教映画は好きじゃないので、その姿勢が好きだった。
主人公の演技が上手すぎて下腹部痛かった。