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リボルバー・リリーのcalinkolincaのレビュー・感想・評価

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)
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大正ロマン・アクション活劇・ロードムービー。
数々の側面を持った作品で、大正ロマンとしては衣装やセットの美しさを、アクション活劇としては綾瀬はるかさん、シシド・カフカさん、古川琴音さんの美しいガンアクションと綾瀬さんと清水尋也さん、ジェシーさんの激しいアクションを、ロードムービーとしては百合さんと慎太くんの関係性の移り変わりを楽しませていただきましたが、私がいちばん良いな、と思ったのは過去に心に傷を持った女性が愛した男性の忘れ形見と出会い、彼の目指した争いのない日本をその息子に託し、死神にとらわれていた彼女が前を向き、再び自分の人生を歩き始めるひとりの女性の、小曽根百合の再生物語としての「リボルバー・リリー」。

慎太が欣也の息子と知ったときに百合は初めて声を荒げるのだけど、銃を手に敵を撃ちまくる強い百合より私は、初めて顔を現した「弱い」百合にグッときた。
綾瀬はるかさんが演じる百合は不死身でめちゃくちゃ強いけれど繊細で、ちゃんと血が通った人間として体温が感じられる女性で、さすが綾瀬はるかさんだと思いました。

綾瀬さんと同じく銃をぶっ放しまくるシシド・カフカさん、古川琴音さんもかっこいいだけではなく、大変な時代を共に生き抜いた女性たちの連帯を凛々しく体現しており、私はぜひ、女性に観ていただきたい作品だと感じました。
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