calinkolincaさんの映画レビュー・感想・評価

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

私はこの映画の「意味」を求めて感想を読んだり考察を読んだりしたくないし、ただただこの映画を「体験した」人間でありたい。
よって今私の身体の中にある「これ」に無理に理由や意味を当てはめる言語化もしたくな
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君は放課後インソムニア(2023年製作の映画)

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眠れないふたりの青春放課後ムービー。

長い夜、ケータイの明かり、孤独、何度目かの寝返り、ラジオ、勝手に来てしまう夜明け、その先に、君がいた。
不眠症の中見と曲が校内の展望台で出会い、長い夜をやり過ご
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

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SixTONESの京本大我さんが灰原哀ちゃんの大ファンで、灰原哀ちゃんが気になっていたので金曜ロードショーで放送されるこの機会に観てみました。

名探偵コナンシリーズを観るのが初めてで、登場人物の関係
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ある男(2022年製作の映画)

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誰もが逃れられない「血」と「アイデンティティ」にまつわる物語。

「ある男」というタイトルは窪田正孝演じる謎の男のことを指しているのかと思っていたけど、彼の正体を追う妻夫木聡演じる弁護士城戸、仲野太賀
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

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面白かった!

最初は25歳の監督らしいゆるゆるとした会話とあまりにも人がサクサク殺されてゆく展開とそのギャップに面食らったけれど、見進めるうちにいつの間にかそれがクセになっていた。

殺し屋のふたり
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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とても静謐で、けれど雄弁なメッセージが込められた素晴らしい作品でした。

【孤立ではなく孤独】
トイレの清掃員、平山さんはかなり無口だけれど目が合うとちゃんと会釈をするし、なじみの店があり、その店主や
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

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母に誘われて観に行きましたが、いい映画でした。

まず、ネグレクト、虐待、ヤングケアラー、介護疲れ、トランスジェンダーなど「助けて」と叫びたいのに、叫んでいるのにその声がなかなか誰かに届いてくれないひ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0

すっごくいい映画だった。

ひとがひとを想い合い、その想いがひとを変えてゆく。その想いの交歓をあまり語り過ぎない引き算の効いた演出で観客に登場人物たちの心情を想像させる三宅唱監督の手腕にまず拍手。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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「絶対不服従の精神。私という存在をあなたに許してもらう筋合いなど初めからないのだ。」

宮代大嗣さんの「哀れなるものたち」のレビューにあったこの一節に興味を持ち、鑑賞しました。
私は特殊な家庭環境から
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余命10年(2022年製作の映画)

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今日は「余命10年」を。
よくある余命僅かな人を「かわいそうな人」にして同情を買うお涙頂戴ものとは一線を画す素敵なラブストーリーでした。

ふたりの出会いも「余命10年」と宣告され、仕事につくことがで
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キリエのうた(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。

路上シンガー・キリエを中心に、4人の男女の13年間を描いた3時間に渡る一大叙事詩。
時間軸の違うエピソードが入れ替わり立ち替わり出てくる方式の作品だが、そのエピソードに行く前にちゃ
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

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今日は「ミステリと言う勿れ」を。

このシリーズと言えば人とは少し違った世界の見方をしている主人公・整くんのこころに残ることばたちで、今回も「整節」とも言える名言がたくさんで、こころに残る一編となって
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YOSHIKI:UNDER THE SKY(2023年製作の映画)

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今日は「YOSHIKI UNDER THE SKY」を。

ただのライブ映画ではなくYOSHIKIさんのお人柄、考え方、今も残るこころの傷、そしてそれがあるからこそ立ちはだかる壁にも負けず進んでいける
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“樹木希林”を生きる(2019年製作の映画)

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今日は「"樹木希林"を生きる」を。

「ドラマでご一緒したときにこのひとのことをもっと知りたいと思った」NHKのディレクターが俳優・樹木希林の最期のときを切り取ったドキュメンタリー。

撮影現場で資料
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Gメン(2023年製作の映画)

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面白かった!
笑えて、テンポが良く、ロックに乗せたアクションシーンがかっこよく、スカっとできて、勧善懲悪のアクションコメディとしても、エンタメ映画としても、そしてアイドル映画としてもなかなかの出来。
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リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

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大正ロマン・アクション活劇・ロードムービー。
数々の側面を持った作品で、大正ロマンとしては衣装やセットの美しさを、アクション活劇としては綾瀬はるかさん、シシド・カフカさん、古川琴音さんの美しいガンアク
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

母を亡くした少年の、愛と人間と血族と時代と命のバトンをめぐる一大叙情詩。

亡くした母への思慕と新しい母親と母を裏切った父への軽蔑、母親のお腹に宿った子への複雑な思いから、こころを閉ざした少年・眞人が
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

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想像力が豊かで、好奇心が旺盛で、誰よりもピュアで、だからこそまわりの空気が読めないあみ子。
お父さんにもらったトランシーバーに向かって彼女は何度も語りかける。

「応答せよ、応答せよ、こちらあみ子。」
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怪物(2023年製作の映画)

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出発の合図のように坂本龍一のメインテーマが鳴り、走り出した後ろ姿が日の下に照らされたとき、まるでせき止められていた水流のように涙が溢れ出してきた。
あの時すごく、光が見えたんだ、ぱぁって。
後も先も関
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

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今日は台湾の映画「1秒先の彼女」を。

一秒先を行く彼女と一秒遅い彼のドタバタコメディかと思ったら、「時間」に対する哲学的な視線も入ったラブファンタジーだった。

時間にも利息があって、24時間が余る
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劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室(2023年製作の映画)

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「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~」最高だった。
このドラマの、そしてキャラクターたちの最高なところだけを抽出した劇場版。ドラマの劇場版ブームで数多のドラマが映画化されているけれど、やはり
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

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今日は「川っぺりムコリッタ」を。

炊きたてのまっしろなご飯にイカの塩辛のっけてガツガツ食べたくなる作品。

ぽんわりした雰囲気だけれどぼんやりと生と死がテーマとしてあり、お金がないという意味でもメン
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

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今日は母に誘われて「レジェンド&バタフライ」を。
織田信長に纏わる有名なエピソードを盛り込みつつ、切ないラブストーリーに仕上げたのはさすが古沢良太。
コメディタッチな前半と重厚な後半の妙。
近づきは離
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

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今日はあるレストランのクリスマスの夜を90分ワンカットで撮った異色作「ボイリング・ポイント 沸騰」を。
ワンカット、つまりイギリス版「カメラを止めるな!」(←違う)

ワンカット撮影はもちろんすごいん
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恋は光(2022年製作の映画)

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冒頭のワンシーンから爆笑した映画は初めてかもしれない。
女の手に持たれたカップから別の女の頭に注がれる液体。腕を組み、微動だにしないその女。
一発でその女が液体をかけた女に忌み嫌われている、嫌な女だと
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

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このドラマは別にアクションがあるとかじゃないので、2時間ドラマでもいい気がしたけど、飄々とした主人公、入間みちおと真面目で猪突猛進な坂間千鶴のふたりの裁判官の喧々諤々なやりとりが大好きなので観に行って>>続きを読む

チョコレートな人々(2022年製作の映画)

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「間違えても溶かせばまたやり直せる。チョコレートは、とってもやさしい。」

障害を持った方や性的マイノリティーの方を受け入れ雇用する、愛知県のチョコレートブランド「久遠チョコレート」とその代表、夏目さ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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映画を観た、というよりケイコと居た1時間45分。

今までろうの人たちを映画やドラマのの題材にするとき、必ず「かわいそうフィルター」(ろうの人、障害者の人はかわいそうという思い込み)がかかっていた気が
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

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ドラマの大ファンなので、またあの懐かしの面々に会えるというだけで鑑賞を決めていました。

その期待の通り、コトー先生、彩佳さん、彩佳さんのお父さん、お母さん、和田さん、ミナちゃん、原さん、剛洋、マリコ
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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ある宿命を背負った少女と青年がお互いに出会うことで生きることの本当の大切さを知る物語。
と、言ってしまえば「君の名は」も「天気の子」もそうなのだけど、やはり新海誠監督というのは「あなたじゃなきゃいけな
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科捜研の女 -劇場版-(2021年製作の映画)

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オールスターキャストでお祭り!
マリコ、サイコゥサイコゥサイコゥ!👍✨(ドラマシリーズのファンです)

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

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主人公の瓜ちゃん(松山ケンイチ)はボクシングも連敗続きで好きなひとは後輩の小川(東出昌大)にとられるしで一見全く良いところがない。
が、誰よりもボクサーをサポートする能力があり、その証拠に小川、そして
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

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「死んだ人を蘇らせるにはあなたが生きて思い出してあげるしかないんじゃないですか。」

主人公シイノは親友だったマリコの遺骨を持って逃げる。表向きは最低なマリコの父親からマリコを引き離すため。マリコが行
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

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今日は「ちょっと思い出しただけ」を。
ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」に着想を得た作品だそうで、めちゃくちゃ「ナイト・オン・ザ・プラネット」が観たくなった笑

別れたあとの男女の
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さかなのこ(2022年製作の映画)

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「男か女かはどっちでもいい」

冒頭、筆文字でスクリーンにばーんと出るこの言葉に思わず吹き出してしまった。
だって、まだ物語は始まってさえいないけれど、この映画のモデルであるさかなクンに、そしてさか
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空白(2021年製作の映画)

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添田さんが娘が死んだ真相を知りたくて青柳店長に対してする行動と、自称「ボランティアとかしてるちゃんとした人間」、草加部さんが用事があるからとボランティアを断った女の子にかける無言の強要。あなたはどちら>>続きを読む

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