りり

PIGGY ピギーのりりのネタバレレビュー・内容・結末

PIGGY ピギー(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく面白かった!

田舎特有の自分達と違う人種へのヘイトが異常な空気感がリアルで、観ていてかなりしんどかった。
豚と笑われ、溺れさせられそうになり、荷物も取り上げられ、水着一枚で帰らさせられる。その道中すら町の男どもに馬鹿にされる。もう観ていて苦しい。

犯人は、サラと自分を重ねているのかな。と感じた。最初はプールでの死体遺棄と拉致を目撃されて、殺そうと思って尾行していたのかな。見ているうちにサラの辛い日常を目の当たりにして、サラを救い出そうとしたように見えた。なんなら好きになってそう。サラの下着盗もうとしてたし。

自分の気持ちをなかなか言えず、グッと我慢していたサラが母親に自分の気持ちをガーッと言えたところスッキリしたし、犯人が母親を殴った瞬間もスカッとした。
母親なりに娘が心配なんだろうけど、変に過干渉で束縛気質だし、娘を一人の人間として見ておらず、自分の所有物と思っているしサラの発言の機会を全て奪ってる。毒親寄り...。

なんとなく、犯人と楽しく生きていくのかと思っていたからびっくりした。
あんなにサラをわかっていてくれた人を、殺してしまって、動揺しているシーンもどかしかった。

しかし殺すか見殺しにするのか、はたまた助けるのか。自分で決断して素直に助けも呼べるようになった。サラの成長が垣間見れて、強くなったと感じて終わりが清々しい気持ちになった。
りり

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