《見てお月様🌙》
〝こないだ死んだのに生き返ってる〟〝死んだんじゃないのよ。消えてもまた現れる。そしてまた大きくなってまん丸になって、それからまた細くなって、それを繰り返すの〟〝お月さまって凄いね〟
小山内堅(大泉洋)と妻の梢(柴咲コウ)一人娘の瑠璃(阿部久令亜/菊池日菜子)親子のほんわかホームドラマと、三角哲彦(目黒蓮)と正木瑠璃(有村架純)の美男美女カップルのラブストーリーが交互に語られるという豪華キャストによる直木賞受賞作の映画化ということで、かなり期待して観た作品で、場所も時代も異なる二つのストーリーが少しずつ絡まり合って先が気になるワクワク展開。そして最後は衝撃的な結末で、納得の面白さなんだけど…。
ただ、先に予告編を観たり〝生まれ変わってもあなたに会いたい〟っていうキャッチコピーを知っていたら、衝撃的って程にはならなかったかもね。宣伝で作品の面白さを伝えたいっていう気持ちは分かるけど、情報を出し過ぎるとネタバレになっちゃうんだよなあ。
ところが原作本は、冒頭から見事なネタバラシをやっていてびっくり。ホテルのあのシーンの会話から話を持っていくんだという驚きと違和感。小学生の女の子が大泉洋さんに〝自分で決めたことなんでしょう。何で今さらびくびくするの〟って上から目線で話しかけたり〝年取ってモーロクしているくせに〟ってバカにしたり…。大泉洋さんと女の子との本当の関係を知っていて、それに有村架純さんを重ね合わせると、どうしてそんな会話になるんだろうって感じで…。
例えば、何かのきっかけで前世のことを思い出すってことはあるかもしれないけど、ある日突然前世の人格になったとすれば、それまでの自分はどこかに追いやられたってこと?それって、前世がどうのこうのという問題では無くて、思いを遂げられなかった強い情念に憑依されたってことじゃないの?一歩間違えばホラーだよ。
視聴メモ:2024.09.19/123/図書館DVD