自分が1番好きな小説であるかがみの孤城がアニメ化すると聞いて発狂したあの日がもう懐かしいです。ついにアニメになってしまったんだね…。
自分の頭の中だけで生きていた7人が、確かにそこに存在して、7人と共に苦しみ、泣き、喜べているという状況だけで正直お腹はいっぱいになりました。。もちろん500ページくらいの長い小説を一本の映画にしたのだから、丁寧に描いてほしいところや、描写が物足りなく感じたところもあった。しかしそれでもこの映画は今もどこかで苦しんでる、学校に行かないんじゃなくて、”いけない”子たちをどこか救うような、背中を押してあげるんじゃなくて、寄り添い、肩を貸すような作品になっていると思う。子供たちだけに向けた映画だけではなくて、同じような境遇にいながらどうにか乗り越えて、今を生きている大人たちの背負っているものを少し軽くするような作品でもあると思った。明日も生きよう。そう思える作品でした。
小説の時に度肝を抜かれた伏線回収も上手くできていた気がする。映画化しようと思った全ての大人たちに感謝と、こんな素晴らしい作品を書いた辻村深月先生に最大限の愛と感謝を送りたいです。