やっぱりカルカン

かがみの孤城のやっぱりカルカンのネタバレレビュー・内容・結末

かがみの孤城(2022年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

金曜ロードショー
2024.2.9 よる9時〜11時9分放送
かがみの孤城
2022年制作 地上波初放送 15分拡大
を視聴しました。初見。原作小説未読。

要約
面白かったけど、子供達が呑気・自由・無邪気すぎて少しイライラした。途中でまさかの展開になるが最初の1回目を超える衝撃はないので2回か3回見ればじゅうぶん。

・主人公の家の前、人通り多すぎて不自然(特に登下校時)

・子供達、中学生にしてはアホすぎる?普通もっとどこに住んでて、フルネームとか兄弟がいるかとか何年生まれとか親の話とか子供同士で会話すると思うけど…そもそも全員コミュ障っぽいから仕方ないのか?
同じ中学って気付くのも遅すぎるし、個人的にはこころがマサムネと会えなかった時に「この子達、年が違うんだ」と思ったけど誰もそれに気付かず…一人ぐらい率先して謎解きに興味を持つ子がいてもよかったのに。劇中では「なんで今まで話さなかったんだろうね」みたいな何の説明にもなってないセリフはあったけど。中学生って、さすがにもうちょっと賢いと思う。

・キャラクターのプライベートな部分はともかく、城や鏡のルールについてはもうちょっと考えて欲しかった。なんかガバガバというか、ご都合主義な印象を受けた。

・「起」はスムーズ「承」は冗長、後半はクライマックスに近づくほど伏線回収や展開で忙しく極端。落差がありすぎて脳内処理が追いつかないので「転」に向けてもうちょっと早めに伏線回収の匂わせを始めて欲しかった。

・建物などのCGがアニメーションっぽくないリアル寄りのCGで、嘘にはなるがアニメ向けに誇張した「アニメ映えする」表現と現実的で誇張もしないリアル寄りの「アニメ映えしない」表現についてどっちがいいのか考えさせられた。

・所々キャラクターの心理が分からないシーンがある。特に最初、こころの母親の心境や態度とか(毒親かと思ったら違った)、女子達がお茶飲んでる時アキに「そんなに叶えたい願いがあるの?」と思ってその流れでアキに願いのことを聞くのかと思いきや突然自分が学校でいじめられてる話をし始めるこころの心理とか、微妙に理解しかねる部分があった。

この作品、恐らく2回は見たほうがいいと思う。最初は全く何も知らない状態で見て、2回目オチが分かってる状態でもう一回見ると絶対新しい発見や1回目と違う感情があるはず。でも3回4回と繰り返し見たいかと言われると、伏線回収の爽快感と初見の衝撃は超えられないし、物語のタイプも今までに見たことないような全く新しいタイプではなく、似たような作品はいくつもあるので個人的には人生で2〜3回見たら満足かな…と。

この作品を主に学校に行きたくない、行けない子が支持しているのだとしたら「そんなに多いのか…」と正直思う。子供達はこの映画からどんなメッセージを受け取るんだろう。
大人向けの内容ではないと思ったけど、一応ハッピーエンドの分類なので大人でも好きな人はそれなりに多いだろうなと思った。
登場人物のうち一部の子はいじめや問題が解決した描写がないけど、すぐに解決しなくても後日談があって一応みんな前向きに頑張っているみたいでよかった。
この映画を見て、主人公達と同じように一人でも前向きな気持ちになる子供がいてくれたら嬉しいと思う。