国家権力

シャイロックの子供たちの国家権力のレビュー・感想・評価

シャイロックの子供たち(2023年製作の映画)
4.0
銀行の金を競馬に使い込んだ過去がある男。とある弱みを握られている、若手有能銀行マン。弱みに漬け込み、ペーパーカンパニーへの融資を強いる社長。その他、とある事情から、金銭的に苦労しているあいつやそいつ。
ヴェニスの商人に出てくる、ユダヤ人の悪徳金貸しシャイロックのような脛に疵持つ金貸しどもの群像サスペンス。
日本のトップ名バイプレイヤーとジャニを揃え、大安牌の池井戸潤作品の映画化。

池井戸作品は本で何冊か読んだくらいで映像で見たのは『ルーズヴェルト・ゲーム』ぐらい。それも途中までだけど。
これの原作は未読。かなり改変されてるとは聞いた。

全体の感想としては、とてつもなく、わかりやすい。
丁寧にハッキリ伏線を示してくれ、説明もきちんとしてくれるので、題材の割に頭空っぽにしても大丈夫。
劇場で笑い声が上がるシーンもそこそこある。

副支店長はただ不快。大して話にも関わらないので、もうちょっとどうにかならなかったのかな。

他の池井戸作品でもそうなんだけど、エンジニアだと現場入るたびに「パプリックスペースで仕事の話をしてはならない」と一筆書かされるので、居酒屋でベラベラやべー話すんのはハラハラする。

全体的に浅くてあっさりした話だけど、なんだかんだ、お金の話って好きだなーと、気づかせてくれた。

クロマキー合成丸出しのシーンがあるんだけど、阿部サダヲがクロマキーとバレた前提であえてやってると思われる、クロマキー合成じゃ無いですよ感を出すために不必要に看板に何度か触る所作が面白かったです。

10億の損害与えてとんずらした社長が、支店長と仲良く長浜支店に現れてるのに、誰も何も言わないのはなんでだろう。なんでだろう。
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