なつき

神は見返りを求めるのなつきのレビュー・感想・評価

神は見返りを求める(2022年製作の映画)
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「たしかに、こういうタイプの男から全てを搾り取って行くのはこういう女かも〜」と思わせる岸井ゆきのの圧巻のパフォーマンスとルックス!「できる範囲で」っていう、あくまでもこっちは押し付けてませんよという形を取った相手の好意の引き出し方不快すぎてすごい。

自分に嘘をついて抑えつけた感情は、ある日自分でも思ってもみなかった角度から噴出して歯止めがきかなくなるから怖い。田母神さんはとっても可哀想だけど、誰のことも切り捨てられないのって結局自己愛の極みでもあるよな〜。
ゆりちゃんと田母神さんの間に性的な匂いが終始全くしないのも逆になんか気持ち悪かった。田母神さんはゆりちゃんに対して性欲を越えた愛情を抱いてたの?我慢してただけ?昔あった、耳かきカフェの女の子がストーカー化した客に殺された事件をなんとなく思い出した。直接的な性行為(とかその願望)を不自然に取り除き続けて煮詰めた愛情の方が、あっけなく憎悪に変わる気がする。
自分以外の人の力で自分を自分以上に見せようとしてたという点ではゆりちゃんも田母神も梅川も同じかな?

若葉竜也が終始アウトレイジの小日向さんと同じ働きをしていた為、それだけは最後にちゃんと制裁があってほしかったかも。

作品には関係ないけど、劇場内にジョーカー(ホアキン版)みたいな笑い方するおじさんがいて気が散ってしまったのが心残り。映画の感想をポエムにしちゃうシーンはジョーカーのおじさんにハマってませんでした。
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