胸糞の悪い地獄のごった煮。
「100年後まで残らないもの」に全力になって消化されていく人たちが描かれ、登場人物にまともな人間がいない。
ちょっと出てくるエキストラや通行人までが、現実に居そうな塩梅で狂っていて、とにかく怖い。
「価値観」が根底にある話で、100年後まで残るものも残らないものも、受け取る人間は平等に100年程度しか生きないことに気づいたらハッとした。
やはり吉田恵輔監督らしさも散りばめられていて、それぞれの作品の地獄度合いを比べてしまう。変化していく役者の演技も素晴らしい。
だんだん胸糞悪さが心地良くなってきて、ラストは気持ちよかった。