ひつじ村

チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテのひつじ村のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

貴重なアイヌの儀式の記録。
アイヌの自然と神との関わり方、考え方を知ることができて面白い。
博物館で展示されていた道具がこんな使われ方するというのが映像を見て初めてわかった。道具や儀式の流れが分かる映像は極めて重要だと感じた。
着物も紺で揃っているのかと思っていたら、思ったよりカラフル。
男性しか主に神にお願いできないとか祭祀を仕切れないとか、やはり男系社会なのだな…。
あと、弓や剣といったものはアイヌでも魔除けに使われていて他の文化圏と同じところもあるのだなーと。

神様(キツネ)が一人称で、キツネの気持ちを一方的に人間視点の考え方で語っているように感じて違和感を感じたけど、
映画の後のトークショーで監督が、アイヌの神話の形式に沿って、一人称で、最後は、〜とキツネが語ったお話です。というような締めくくり方にした、と語っていて、このナレーション形式にしたのが腑に落ちた。

ドキュメンタリーでリアルな中にこの一人称を出しているせいなのか、逆にトークショーを聞いてないと違和感を感じたまま終わっていた可能性がある。そこだけもっと物語的な演出するとかしないと意図が少し伝わりにくいかなーと感じた。

時代と共に失われていく文化が切ない。
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