みさと

雪之丞変化のみさとのレビュー・感想・評価

雪之丞変化(1963年製作の映画)
4.0
午前十時の映画祭

古い映画なので飽きるかと思っていたらとんでもなかった。
監督が市川崑なので金田一シリーズ好きだから大丈夫かな?と思いつつ、心配だったけど、いわゆる復讐譚と言うこともあってきちんと楽しめた。
冒頭の雪之丞の舞でほえーすげーとなってから、女優陣の美しさに見惚れ、BGMの悪魔が来たりて笛を吹くぽさに笑い(あれは市川崑じゃ確かなかったけど)、物語性全体に漂う和田慎二の銀色の髪の亜里沙ぽさに内心突っ込みつつ最後まで楽しめた。
銀色〜は概ね巌窟王インスパイアなのはわかってたけど、映画好きな和田慎二の事だからこの映画にもきっと影響受けてたんだろうなとしみじみ思ってしまった。事実かどうかはわからないけど。

そして他の人のレビューの一人二役に?となってウィキってみたら雪之丞と闇太郎ってあってふぁっ?てなりましたよ。前情報何もなしだったので全然気付かなかった。すげーな、長谷川一夫!

あと、浪路とのやりとりがまるでシェークスピアみたいだなと思った。
仇の娘という辺りオフェリアぽいなと思ってみたり。彼女は雪之丞の復讐の唯一の犠牲者だったかな。

後のリメイクでタッキーがやってたのは知っててそれでも二役やってたのは知ってたけど本編はちゃんと見てなかったのでてっきり女形と素面で二役だと思ってたよ。
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