hua

線は、僕を描くのhuaのレビュー・感想・評価

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
3.7
全く知らない水墨画の世界。そういう知らない場所へ連れて行ってくれる映画はやっぱり面白い。
白と黒の世界なのに、描かれた画にまるで色が浮かび上がるようだった。
その躍動感がまたスゴい。

タイトルの出し方、エンドロール前のキャストの名前と水墨画が素晴らしかった。

心静かに穏やかに何かに没頭できるのは何と尊い時間なのだろう。心に深い傷を負って、立ち止まってしまった主人公がまた前を向いて進むには、水墨画との出会いは一助となったのだろう。

ただ水墨画界の巨匠が、学生アルバイトを弟子にと声をかけた理由の薄さと、就活時期に何もせず水墨画の世界に進もうと決めたのか否かの決断、新人賞を取るまでの上達の過程等の描き方が気になった。
突然音楽だけが大音量になること、最後の最後主題歌があまりにも作品の世界観と合わず、心底残念に思った。
hua

hua