リプリー

“それ”がいる森のリプリーのレビュー・感想・評価

“それ”がいる森(2022年製作の映画)
3.0
酷評もさもありなんかな、とは思った。まあ面白おかしく過剰に叩くのはどうかと思うが…。

おそらく多くの人に言われてるであろうツッコミどころ的なところとか(例えばそれのジャンプ距離が短くて無意味だとか)、CGのクオリティとか、デザインセンスは比較的どうでも良くて、シンプルにお話としてつまらない。

それの正体は観客に早い段階で知らされるのに登場人物は一部を除いていつまでも知らないまま。この手の話は感情移入できる主人公がそれの正体を気づき、周りに働きかけるが信じられない事によるフラストレーションの追体験。もしくは否定派と行動にすることで肯定派に転じ、絆を深めるのどちらがでエンタメ感を出すと思うのだが、本作にはまるでない。
登場人物が多い割には、有機的に絡まない。あのいじめっ子的なやつも、嫌味教頭も最後はなぜかいい奴っぽくなる。
松本穂香も途中相葉とバディ化するのは何なんだよ、と。
いちいち豪華キャストなんだけど、どれももったいない。
「禁じられた遊び」はこれに比べたら色々とオモシロイ要素があったな、と。

そして隣でぼんやり見ていた同居人が「小日向文世が宇宙人の復讐に囚われたイカれたじじいならちょっとは面白かったのに」と言っていてそれは納得。
この案どうですか!中田監督!