ドワネルの恋の行方を追って行く。
アントワーヌ・ドワネルの冒険シリーズ第五作目。前作四作品の回想シーンを映しながら物語の最終篇に迫る。
30代半ばとなったドワネル。印刷工として働きながら、自分の恋愛体験を小説にまとめ出版した。長らく別居をしていた妻アントワーヌとは離婚することになる。新しい恋人とは上手くいくのだろうか。
「二十歳の恋」のコレットとの再会。列車で昔話に耽っているシーンが良かった。過去を振り返り今までの自分自身を見つめ直す機会になったんじゃないかと思う。いい歳にしても少々危なっかしいドワネルだがハッピーエンドのまま恋人と上手くいいのだけれど。