えす

ショーイング・アップのえすのレビュー・感想・評価

ショーイング・アップ(2023年製作の映画)
3.5
ここしか考えられない的確なカメラ位置と、繊細な光量の変遷。精神的に不安定な状態の兄が、庭に穴を掘っている姿を捉えたショットのフレーム内フレームなど、ふとした細部にサスペンス性が付与されていて、劇的なことが何も起きなくとも映画として成立している。半身が焦げてしまった陶器人形を見下ろす視線は、傷の癒えた鳩を一同に見上げる視線へ。その有機的な美しさに感動。
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