さみわん

CUBEのさみわんのレビュー・感想・評価

CUBE(1997年製作の映画)
4.7
閉鎖された空間でのワンシュチュエーション作品を説明する時にCUBEみたいなという説明で伝わる事は多い。このジャンルの先駆けであり、金字塔といえる。低予算の中、苦肉の策でゼロからイチを作り上げた本作は未だに色褪せていない。

気を失った人達が謎の空間に集められる。本当にそれだけ。当たり前過ぎて見過ごしがちだが、それこそが最高に素晴らしい。

監視カメラがある訳でもなく、渦巻きほっぺの人形が語りかけてくる訳でも無い。脱出せよとメッセージがある訳でもない。

手探りの中、何かヒントになるような物を探したり、自分の内面にそれを求めたり。
動き出した彼らの結末をただ、見届けよう。

結局何の為の話かわからないという点が気になり評価が下がるというレビューがあるのは、正解主義だろうか。THE正解は無いと思う。続編で無理に話を広げようとしたが、明確な答えは無い。どんな話なのかは、それこそヒントを探したり、内面に問いかければ良い。ただ本作は投げっぱなしジャーマンで良いと思う。投げっぱなしで完成する技なのだ。それだけはもしかしたらTHE正解と言えるかもしれない。

★ホラーなどに慣れてない方はびっくりする様な死に方などがあるので注意。ただドライでスッキリとした表現なので薄目で見る等して乗り越えて欲しい気持ち。
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