あき

CLOSE/クロースのあきのネタバレレビュー・内容・結末

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

レオが悪いわけではない。でもレミにとっては、レオと自分が世界そのものだったから、レオの拒否がそのまま世界の終わりに繋がってしまったのかな。
一瞬は違う世界に飛び込もうとして、でもやっぱりレミの中ではレオのいない世界に続きはなくて、物語が完結してしまったから死を選んだのだと思いました。残された人たちはどうして、と思っても、彼の中ではきっと矛盾はなかったのかなと。


レオはレミと同じくらいレミの母親を大切に思っていたのかな、もしくは憧れを抱いていたのかな、(レオの母親は素朴で穏やかな雰囲気だったけれど、レミの母親は活発で自由な女性という感じがしたので)、
それとも本当にレミに対して恋愛に近い感情を持っていて、レミに似ている母親をずっと眺めていたのかな(他人なはずなのにとってもお顔立ちの似ている親子役だった)、と感じるくらい、レオがレミの母親を見ているシーンが印象的でした。

ラストシーンのレオは、レミの母親に拒まれて、ゆるされて、そして去られたことで、ようやく心が軽くなったと同時に、一生傷を抱えて生きていく覚悟の表情にも見えました。



めちゃくちゃ俗っぽい感想としては、思春期の少年特有の、危うい色気ってほんとうに何て尊いのでしょうね…。
ちなみに主人公のエデンダンブリンはバレエをされてるとのことで、ちょっと違和感を感じるくらいの手脚の長さに納得。
あき

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