このレビューはネタバレを含みます
序盤が少々助長で退屈だなって思ったものの、
同じ女性として、ノーラが無意識に感じている社会的なプレッシャーだったり、選択肢の多さゆえに迷いを感じていたり、傷つくのが怖くてなかなか一歩踏み出せなかったりする姿は、ある種自分の代弁をしているような気分で見れました。
ジュリアンとの夢のような2日間、その後に突然訪れる別れ。
彼を訪ねにパリへ向かうことで解放され、自分の殻を打ち破るノーラの姿は見ていてほっこりしました。
終始キラキラなヒロインが、素敵な彼とハッピーエンドに♡的な、王道ラブストーリーではなく、平凡な主人公が紆余曲折を得て、遠路遥々パリまで向かい、なかなか再開を果たせずに失意の中空港へ向かうメトロで偶然ジュリアンと再会を果たすシーンもとても素敵でした。
彼に「パリに何をしに来たの?僕を探しに来たの?」と聞かれるまで、なかなか自分の思いを伝えきれずにいるノーラの不器用な姿がなんとも言えない。
随所で粋な名言を残す周囲の登場人物がまた映画に華を添えていて、何か刺激が欲しいな、閉塞しているななんていう気持ちの時にみるといいかも。
パリとニューヨークというお気に入りの二つの街が舞台になっていて、お気に入りの映画がまた増えました。