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トリとロキタのsonozyのレビュー・感想・評価

トリとロキタ(2022年製作の映画)
3.5
ダルデンヌ兄弟の新作。
アフリカからイタリア経由でベルギーにやってきたトリ君(12歳 写真右)とロキタ(16歳 顔隠れちゃってますが左)。
2人の過去や経緯は描かれませんが、それぞれ家族から離れ一人で国を離れた難民です。

2人は同じ難民サポート施設で暮らし、小さなイタリアンレストランで歌って小銭を稼いだりしてます。
ロキタは就労ビザ/労働許可証を取得出来ていないため、トリの姉という偽装をしようと管理局の面接を受けますが、細かな質問に答えられずなかなか認可を得られません。

国に残る母への仕送りや、2人をイタリアからベルギーに連れてきた密輸業者の借金返済に追われるロキタは、トリと共に、レストランの厨房の男ベティムからの危険な仕事をこなし、べティムのセクハラにも対処していたが、借金返済の期限が迫り、更にヤバい仕事をさせられることになる。。。

ストレスによるパニック障害でその薬を手放せない、悲痛に満ちたロキタと、彼女を慕いけなげに支える活発なトリ。
偽装姉弟の2人、その強い絆がやがて...

ダルデンヌ兄弟は、ヨーロッパでの同伴者のいない難民の子供たちに関する記事や、知り合いの検査官からの情報(ロキタが籠もるあの場所など)を元に創作したとのこと。
演技経験のない主役の2人だからこその悲惨な現実を突き付けられるような作品です。

予告編
https://youtu.be/H2zsH8aD7pc
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