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トリとロキタのMypageのレビュー・感想・評価

トリとロキタ(2022年製作の映画)
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何か言葉が思い浮かぶまでもなく90分が過ぎた。
「トリ!」「ロキタ!」の声がまだ頭のなかで反響される。まさにその反響する声に残る映画の力強さ。
登場する大人たちは2人の敵、悪役、であるよりも取引相手、施設の職員、移入斡旋者、同業者などとして映るのであって、それがいっそう2人を酷な状況に追い込んでいく。そのエコノミー自体を、そこにおける弱者たる2人の人物を中心に追いかけることで映し出そうとする。そして逆境や蹂躙を悲しむ間もなく、助けを求める宛もなく、半ば諦めて慣れたように受け流していかなければいけない現実の過酷さ。
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