cuq

トリとロキタのcuqのレビュー・感想・評価

トリとロキタ(2022年製作の映画)
5.0
見ていて全く気持ち良くない。その痛みで目を開かされるような映画。
現実には移民関連はもっと酷い訳だが、現実では、見て見ぬふりして過ごせるし、そうしてる。

現実故のハラハラ感、サスペンス感というものをヒシヒシと味わえる作品。画面には常に緊迫感が漂っている。それは登場人物と同じ緊迫感を感じているといえる。見ている間は休めない。

トリが賢く、行動力も勇気もある。しかし、子供故にリスクを考え切れない。良いキャラクターだ。
ロキタは最早追い詰められすぎているが、優しさだけは残っている

私はこの映画の中ではイタリア料理屋でピザを食べている客の立場で日頃を過ごしている訳で、完全な無関係では居られないのだと感じる。
移民を入れなければ、返せば解決する問題ではない。それは暴力を許容すると同義のため。損得で言えば奴隷がいた方が都合が良いだろうが、それは前世紀に置いていきたい。
cuq

cuq