シュールすぎる。
でも何故か惹かれるものがあってうまく説明できない。
見てる時はしんどい…、見終えた直後はしょーもな！と思ったけど何故かしばらくしてからぐんぐん自分の中で価値が上がってくる。
気を衒った一発もののようで、実際その通りなんだけど、映像センスやタイミングが半端ないし、詩的でもあり文学的でもあり哲学的でもあり、ある角度において異様な完成度の高さを感じてしまう。（主人公が軽くぽっちゃりなのもユニーク。)
漫画でト書きのみでずっと展開されるのがあるけど、あんな感じ。全てのシーンが映像とモノローグ。会話する場面でも「この時私はこう言い、相手はこう言った」と音声が綴られる。音楽もなければ効果音のひとつもない。こんなに攻めた映画は見たことがない。
しかもこのモノローグがやたら聴き心地がよく、字幕を読んでる時点で相当鑑賞価値を損ねている気になってくる。それが悔しく思えてくる。
とにかく今まで経験したことがなさすぎて感想がうまく言い表せない印象。Amazonプライムでの有料レンタルだったけど、見放題だったらつい何度も垂れ流しにしてしまいそうだ。
