ユルポメガネ

ノック 終末の訪問者のユルポメガネのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.3
愛する家族の命と、世界の崩壊を天秤にかけたら、あなたはどちらを選択するのか? というお話が大筋なんだろうけど、今回のシャマ様はどんなツイストを仕掛けてくるのかしらね…と思ってたら…仕掛けはなかった!

今作で提示したいものは、そういうことじゃないんだな、と。謎解きとかどんでん返しミステリーじゃねえんだ、と。

じゃあ家族愛の深さだとか、俺が犠牲になるならないの苦悩が描かれるかというと、そこは無いわけじゃないけど、ウェットすぎず。だから、エモさ爆発な泣きのメロドラマにもしたくないんだな、と。

どんどんリミットが近づくスリルは有る。訪問者が語る、世界滅亡は真実なの? 妄言? まさか…いやもしかしたら…というゆさぶりも有る。けど、起承結は有るものの、ドカンという「転」が無かったような…だから、ストレートなお話だったなぁという印象で。

俺がおじさんオタクすぎて、そういう愛か世界かの選択ストーリーを、さんざん漫画とかで見てて慣れすぎてしまっていたのか。それか、キリスト教信者じゃないから、本作の終末思想を真摯に受け止めなかったから、さほどエレクトしなかったのか…果たして…。

でも、ラストのあの雰囲気は大好き!