2022/7/25
1980年5月、光州で多くの人に目撃されながら行方不明となった青年。軍事評論家は彼を北朝鮮特殊軍の第1光殊と命名し、町の人たちは近くに住んでいたキム君だという。そして何よりも、光州事件は市民や学生によるデモという認識だったので、北朝鮮関与説があることに驚いた。が、本作を観ただけでも北朝鮮関与説は荒唐無稽で、包囲された光州に約400人を送り込むのはさすがの北朝鮮でも無理だと思う。多数の死傷者を出した責任を北朝鮮に転嫁している感じ。実際に光州事件に関わった人たちへのインタビューが興味深く、キム君と呼ばれた彼のその後が分かるものの、何とも悲しく遣るせない結末。彼の名誉のためにも、第1光殊という肩書きは撤回してあげてほしい。
