みむさん

リカルド・レイスの死の年のみむさんのレビュー・感想・評価

リカルド・レイスの死の年(2020年製作の映画)
3.5
EUフィルムデーズにて。

同タイトルの原作を元にしているらしい。
友人であり詩人のフェルナンド・ペソアの訃報を聞いたリカルド・レイスが16年ぶりに帰ってきたリスボンで体験する不思議な出来事。
モノクロでやや粗さを感じる映像で映し出される1930年代のドラマはまるでクラシック映画のような雰囲気。

1930年代ポルトガル独裁体制の頃、医者であるレイスはまるでペソアの亡霊と共存しているかのよう?生きている者死んだ者がセットで描かれているのか?と思ったらなるほどそういうことか。

パッと見は、医者であるというレイスは街をさまよい女性と恋をして、時折現れるペソアから横やりを入れられながらもこの世界に身を任せ本能のまま生きていくという感じだが。
二人の関係、立ち位置をどのように捉えるか。

第二次大戦あたりの時期で、ヒトラーの台頭を臭わせたり、独裁体制下で公安警察が出てきたりと、当時の不穏な状況も感じさせる。

フェルナンド・ペソアという人物を少しだけでも頭に入れておくといいかも。

あとからじわじわくるタイプだった。

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