EUフィルムデイズ2022🇨🇾🇬🇷
妻に先立たれ、子供たちに迷惑をかけまいと自ら独居老人となった男の孤独。気丈に振る舞っても人間忘れられたらもう終わり🥲育てた者のことを忘れないでのメッセージに聞こえた。本人が大丈夫と言っても全然大丈夫じゃないことに気付けるかどうかの繊細な人間の感情を描く。物語は平坦で退屈といえばそうなのだけど、誰でも当事者になったり、家族に同じことが起きうるテーマだけにかなり突き刺さる。変に会話を創造して面白くしようという趣向を一切排除したリアルな老人の姿が逆に印象に残る作品でした。ブルーテイストの仄暗い病院とベンチに横たわる老人の映像が脳裏に焼き付く。孤独から逃れるために毎晩外来病棟のベンチに寝通うテオハリスと徐々に深まる看護師の関係性。テオハリスの喪失の悲しい過去が明らかになるつれてうち解けてゆく懐疑。