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ヴィレッジのnoのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィレッジ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

レビュアー試写会にて鑑賞しました。閉ざされていて、どこか湿ったような重たさを感じる「村」を舞台とした映画。血縁、血、土地、地、どこへでも、何をしても自分に着いてくるもの。どうしようもない、やるせない苦しみ、怒り、悲しみで胸がいっぱいになる。観ていると自分の呼吸もつられてしまう。「能」を通じて片山の心情を、そして、これからの展開を告げるような存在感がありました。薪能という特有の儀式であるように、同じ能面をつけ皆、同じ方向に歩いていく、社会的にも皆と、村と同じ方向を向いていけないそれが叶わない、叶えられない、村という閉鎖的な場所で行き着くのはゴミ処理場。臭いものに蓋をして、蓋をされて、暴かれて。最後の片山の表情は、何処かやっと手放せて重荷を下ろしたようにも見える力ない笑み。どこか清々しさを感じました。
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