◆あらすじ◆
イタリアのローマで娼婦を狙う殺人事件が連続して起きていた。娼婦のディアナは車で帰宅途中、何者かの車に追突されて大事故を起こす。事故によりディアナは両目の視力を失うが、その後も何者かに追われ続ける。事故で両親を失った中国人の少年のチンとともにディアナは逃亡するが...。
◆感想◆
連続殺人犯に視力を失った女性が狙われるというストーリーはとてもシンプルですが、連続殺人鬼についての描写が薄いために怖さの部分が不足しており、殺人シーンの残酷さが妙に浮いているように感じました。
主人公のディアナ（イレニア・パストレア）は金持ちの娼婦であり勝気な性格ですが、自動車事故により両目の視力を失います。両目の視力を失うということがストーリーの肝のはずですが、目が見えない中で殺人犯に追われる緊迫感や恐怖が伝わってくる演出になっておらず、ただ漫然と彼女が映されていて残念に感じました。また、視力の喪失後の社会復帰の訓練や事故のために両親を失った中国人少年との交流に時間を割いていて、86分しかない上映時間なのに、妙にまったりとした雰囲気になっているのももったいない気がしました。
前述のとおり、連続殺人犯についての描写が薄く、そのために正体が分かってもあまり驚きを感じずにただ流れていくだけでした。
あまり面白みを感じることなく終わってしまいました。残酷なシーンは頑張っているのですが、そこに至るまでの経過がおざなりだったと思います。
鑑賞日：2024年2月27日
鑑賞方法：Amazon Prime Video
