さーやorべりす

千夜、一夜のさーやorべりすのレビュー・感想・評価

千夜、一夜(2022年製作の映画)
3.6
年間約8万人の失踪者がいるという。
これを一緒に行った友人はびっくりしてたけど私は逆に身近だなと思っていったタイプでした。
幼稚園の頃同級生のパパが自営業にも関わらず失踪したり、10代で妊娠した子が入籍したにもかかわらず半年後や1年後に旦那(今では両方元だが)が失踪して、SNSを駆使して探してたり家裁に申し立てをして離婚をしてたりしたから、身近で3人もあったからだ。
なので私の中で現実を受けとめきれなくて、失踪する人が割といると思っていた。
だからこそこの映画が気になってた。
逆に拉致とかになると全く身近ではないからどちらに転ぶのだろうと映画を見ていた。

この映画は30年夫の帰りを待つ人、2年夫が帰らない人を軸に地元での人間模様も含めて映画になっていた。

失踪した理由は奥さんにはわからない。
わかったら失踪じゃないもんなぁと。

生きてるか死んでるのかわからないまま待つことの時間の長さを
ダンカンさん演じるずっと好きでいる彼とその周りの人々とのやり取りからも感じられた。

正直ダンカンさんが 「面倒みさせてくれ」なんて言葉は今の私だとときめかないなと思ったし恋愛として相手が見れないなら押し付けにも感じたのでちょっと気持ち悪かった。

尾野真知子さんの旦那さんは友人の失踪した元旦那とかもこうなのではと思った。
他人事だから冷静に見てそうなんだろうと感じることや理解できることがあるのかもしれない。

結婚というものの継続の難しさも感じたし、
結婚しか道がないわけではないから友達でも一緒に生活していくとかじゃだめなのかなと終わってから友達と飲みながら語ってましたww
映画のあと飲みながらグタグタ語りつつ酔った勢いで将来の不安を吐露する二人でしたw
映画のあと飲みに行くと饒舌になる〜なww

上映後の監督のトークショーで、
拉致された人とかかもみたいな特定失踪者が300人くらい発表されたあと、自分は拉致ではないと連絡が何件か来たと言われていると言っていてそうだよなぁと思った。

この監督はドキュメンタリーをたくさん撮っている監督らしくて、創作映画を作ってドキュメンタリーのようだと言われることに関してそれもどうなのかなと考えるみたいなこととおっしゃってて完全に切り分けて作ってるっぽかった。
ドキュメンタリーのようだ、が褒め言葉の人もいればそうじゃない方もいらっしゃるよなぁと思いました。