ヒムロ

ファンタスティック・プラネットのヒムロのレビュー・感想・評価

4.5
いつかの時代、どこかの惑星、人類よりはるか巨大なドラーグ人が支配する土地で母を失った人間の子供。
彼はドラーグ人の知事の娘ティバにペットとして飼われ、テールと名付けられる。
テールはティバの学習装置の効果範囲で共に勉強し、知恵を得て脱走。
野人のグループに合流し、生活を始める。


あまりにも独創的すぎる世界観。
想像の中の世界をここまで当たり前の世界のように描けるのがやはりアニメの強みだと思う。
ナウシカの制作に影響を与えたと言われているが、僕はピクミンの制作スタッフがイメージ共有で見たと聞いて鑑賞。
納得の世界観だった。

ドラーグ人のペットとして飼われている生活から逃げて野生の人間と合流すると、差別とローカルルールとめちゃくちゃ嫌な奴が因縁つけてくるとかいうめちゃくちゃリアルな人間観が好き。
クソみたいな社会で圧倒的にペット生活のが幸せそうに見える。
強大な敵を前にどうでもいい争いをするあたり知的生物はやっぱダメやなと思ってしまう。
ティバだけが信頼できる登場人物だ。

出てくる生き物や植物、機械やドラーグ人の設定など、どれも独創的で今見ても新しく架空生物好きとしてはたまらない。

無茶苦茶面白いけど子供の頃見たら間違いなくトラウマになる絵柄だと思うので注意。
ヒムロ

ヒムロ