デジャブ

ファンタスティック・プラネットのデジャブのレビュー・感想・評価

4.5
巨大で美しい知的生物に弄ばれる無力感と高揚感でふわふわと不思議な感覚が漂う前半と、家畜や害虫に高度な知性があったらこうなるかもしれないという恐怖を覚える後半。人間側から巨人側に視点が逆転した。
ドラーグ族の少女ティバとその家族との日常は、異様なはずなのになぜか「ちびまる子ちゃん」を見てる時みたいな安心感があって、脱走後の同族である人間たちとの生活は不快な緊張感があった。
自分が普段どれだけ生死の危険がないぬるま湯に浸かり、大きな力におんぶに抱っこで生きているかを叩きつけられた気分。支配から逃れるということは命がけで野蛮で恐ろしいことかもしれないが、それでも自由を求めずにはいられない。