風来のリヨナ

ターミネーションの風来のリヨナのレビュー・感想・評価

ターミネーション(2019年製作の映画)
1.1
伝説の一角

何かがおかしな火星探査に臨む人、猛毒の星で水を求める人、宇宙列車の貨物管理の人たち、窃盗データの解析をしたら何かに巻き込まれたハッカー、ドッペルゲンガーの妄執に囚われる女性…といった5本のラインナップからなるSF短編集。



これに触れた付近の全ての人間が揃いも揃って狂い死んでおり、僕もついに肩を叩かれてしまったため腹を括って振り向きました。死んだ。再生する時の勇気の振り絞り方は並大抵の物では無かった。激重マウスカーソル。

常々、真の邪悪はSFにいると思っているのですが、こいつはそういう…”世界観のみ先行して説明を投げ捨て他に何も無い” 虚無型SFの最たるもの…しかもそれだけを選りすぐって集結させたとしか思えぬ虚空の塊魂。苦しみは5倍、いや5乗。逆によく集めたよね。ほんとに。

オムニバスは大らかに見て、1つ当たれば良い…というか弾数あるので1本は自分の中で当たるのが普通なんですけど、こいつは間違い無く何も無いです。
水欲しい人の話だけはギリギリ画面の綺麗さとか音楽とかが良かったと思いますが、面白さ的には当然ながら皆無。冒頭の始まりから火星統一の変わり種オムニバスかと思いきや、そういう統一感も無いからね…なにが…なにがしたい…

そういうもの・ふんいき…略してSFだね。そろって・ふわふわ…略してSFだね。不快感こそ無いのでその点は安堵しました…それでも噂に違わぬ威力でしたとさ…

個人的に気に入ったのは、コンテナの壁です。
風来のリヨナ

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