このレビューはネタバレを含みます
不気味で怖いのに笑っちゃうシーンがいくつもあり、色々な意味で面白い映画でした。
「死」という結末、シェフを盲信しているスタッフ、裏切り者の存在、シェフを含めて13人である事から最後の晩餐がモチーフなんでしょう。
ユダに当たるであろう裏切り者のタイラーは、ユダと同じく首を吊りましたね。
タイラーのうんちくが癪に触ったのは僕だけではないのでは?
素材選びからこだわり、技術の粋を結集させた料理を、詳しい説明とともに提供しても、食べるだけ食べて忘れられる。
そのくせどんどん求め続けられるシェフの苦悩が狂気を生み出したというのが、なんとも皮肉ですね。
映画俳優の2人を除けば比較的可哀想と思えない悪人を集めているのが、シェフの善性を表しているのでしょう。
とても面白いと同時に小説を読んでいる気持ちになる作品でした。
最後のメニューで口を拭くシーンですが、個人的に重要な描写だと思います。
アレだけのことを経験したマーゴットですら、メニューなど興味なく口を拭く紙として使いました。
映画全体を使った皮肉ですね。
スープをめちゃくちゃ出してくるシーン等含め、皮肉がすきなんだなと笑
(映画としては良い意味です)
最後にチーズバーガー食べたくなりました。