ハングリーピッグ

ザ・メニューのハングリーピッグのレビュー・感想・評価

ザ・メニュー(2022年製作の映画)
4.0
超風刺の効いた作品って感じ。
風刺を隠す気もないくらいしっかり表現しとる。

みんなもっと逃げようぜ。厨房の人たちも逃げようぜ。シェフに弱みでも握られてるんか。

与える側と奪う側というこの世の理。
与える側がどんなに誠意を込めて与えたとしても奪う側は何も知らないでただ「食べる」。如何にも自分は分かってるかように振る舞うけど富豪たちは何も分かってない。何が起きても意味があるように解釈しようとする。
与える側も段々と嫌になってきて愛情じゃなく執着を料理に込めるようになる。最高に印象に残る料理を提供する。
でも結局チーズバーガーみたいな肉とチーズの入った体に悪そうな馬鹿みたいな料理が与える側も奪う側も好き。

食事だけじゃなくてエンタメ全てにも言えることだと思う。映画もつくる側がどれだけ意味を込めてつくっても、観る側は100%は理解できないまま100%分かったかのように評価する。逆に無理やり意味を見出す。僕たちがまさに奪う側。

あーこんなこと書いてるのも奪う側かー。
ハングリーピッグ

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