カゼ

王朝の死鬼のカゼのレビュー・感想・評価

王朝の死鬼(2021年製作の映画)
1.0
シナリオが場当たりで、盛り上げのための布石が超雑で、
脳筋を通り越して脚本家に知的に問題があるとしか思えません・・・

大味を通り越して、無味無臭です。

いや。どうしてこんなものを作れてしまえたのかという、恐怖は多少感じます。その意味で本作はホラーです。

「いや何でだよ」
と何度突っ込んだか分かりません。
見れば分かります。

悲劇というのは、取って付けただけでは駄目です。
パニックというのは、取って付けただけでは駄目です。
ドラマを箇条書きのように唐突に発生させては駄目です。
終わりです。

問題というのは、誰がどう見ても問題でなければ駄目です。
「いやどう考えてもこうすりゃいいやんけ」「いやどう考えてもこうしちゃだめやんけ」と観客に思わせたら、スリラーは終わりです。

つまり、終わりです。


全シーン、イライラしっぱなしで終わります。


これぞまさにジェットコースタームービーです。
何しろ、引っかかる所が全く無く、全てのエピソードがマッハの速度で流れ去っていくからです。


この作品を見終わった時、ぜひ鏡を見てみて下さい。
あのゾンビが目の前にもう一人いるはずです。
呆然と口を開け、白目を剥いたままのあなたです。


この作品を公開されたとして、誰がこの作品でハラハラしたり、泣いたり出来るのでしょうか。

逆にこれでそれが出来る人は、
ジョーズを見ないほうが良いでしょう。恐ろしすぎて心臓が止まるかもしれません。
ポセイドンアドベンチャーを見ないほうが良いでしょう。感動しすぎてうつ病になるかもしれません。


一応、最後に擁護的な感想を述べるとすれば、
主人公のキャラがイケメンおじさんで、いい味をしています。
本来、演技はとても上手いはずです。

アンディ・ラウに似ていて、感動しました。

あと、娘役の子が私の従兄弟の小さい頃に似ている気がしました。感動しました。
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