シナリオが場当たりで、盛り上げのための布石が超雑で、
脳筋を通り越して脚本家に知的に問題があるとしか思えません・・・
大味を通り越して、無味無臭です。
いや。どうしてこんなものを作れてしまえたのかという、恐怖は多少感じます。その意味で本作はホラーです。
「いや何でだよ」
と何度突っ込んだか分かりません。
見れば分かります。
悲劇というのは、取って付けただけでは駄目です。
パニックというのは、取って付けただけでは駄目です。
ドラマを箇条書きのように唐突に発生させては駄目です。
終わりです。
問題というのは、誰がどう見ても問題でなければ駄目です。
「いやどう考えてもこうすりゃいいやんけ」「いやどう考えてもこうしちゃだめやんけ」と観客に思わせたら、スリラーは終わりです。
つまり、終わりです。
全シーン、イライラしっぱなしで終わります。
これぞまさにジェットコースタームービーです。
何しろ、引っかかる所が全く無く、全てのエピソードがマッハの速度で流れ去っていくからです。
この作品を見終わった時、ぜひ鏡を見てみて下さい。
あのゾンビが目の前にもう一人いるはずです。
呆然と口を開け、白目を剥いたままのあなたです。
この作品を公開されたとして、誰がこの作品でハラハラしたり、泣いたり出来るのでしょうか。
逆にこれでそれが出来る人は、
ジョーズを見ないほうが良いでしょう。恐ろしすぎて心臓が止まるかもしれません。
ポセイドンアドベンチャーを見ないほうが良いでしょう。感動しすぎてうつ病になるかもしれません。
一応、最後に擁護的な感想を述べるとすれば、
主人公のキャラがイケメンおじさんで、いい味をしています。
本来、演技はとても上手いはずです。
アンディ・ラウに似ていて、感動しました。
あと、娘役の子が私の従兄弟の小さい頃に似ている気がしました。感動しました。