世評はボコボコのボコな酷評で、まあ、それもさもありなんだった。
それでも、短尺ということもありストップボタンを押すことなく、さほどストレスなく見終えてしまった。真正 "午後のロードショー" クオリティで、それはそれで懐かしさを覚える。
まず、このキービジュアル、何か既視感がーーって「Mr.ノーバディ」のパチモンだった。「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」と「悪魔館 死霊のせいなら、有罪。」と全く同じ。本作の方が本家「Mr.」より一年前のクレジットなところまで同じ。炎上上等な便乗商法やん。
で、中身はというと、クリスマスに人里離れた豪邸で武装カルト集団に拉致された夫婦と子供を、運悪く居合わせたベビーシッターが孤軍奮闘で救出するーーって、これも「ダイハード」のパチモンだった。窓から助けを呼ぶために手を振るシーン、大事なベルトを手放して悪人を落とすシーン、もはやオマージュなのか、ギャグなのか⁈
このあらすじなら、前半は平凡な彼女が後半は一転無双してワルを撃退という展開を期待する。ところが、本作は見事に期待を裏切り、ほんのちょっとだけパワーアップしたまま終わってしまう。寸止め、M気質向けやん⁈ 当然アクションもショボいーーって、なぜ最後まで見終えたのかいまさらながら不思議になってきた。
ただ、子役は可愛かった。ラストであんなことになっちゃったけど、、、
エンドロールに10ヵ月後のエピソードが挿入されているが、イマイチよく分からない内容だった。分からないと言えば、カルト信者が必死で開けたがっていた "地獄の門" のようなものも謎のままで笑える。
いや、ホント、怪作だった。