千年女優

THE WITCH/魔女 —増殖—の千年女優のレビュー・感想・評価

THE WITCH/魔女 —増殖—(2022年製作の映画)
3.5
十数年前、バス旅行中に拉致されて謎の組織の人間から自分とお腹に宿る双子が重要な被験者だと告げられた女性。現代、済州島にある超能力者を養成する研究所に囚われる少女で、何者かの襲撃に乗じて抜け出た「アーク1」。島の牧場主姉弟に匿われた彼女を巡って各々の思惑が入り混じる殺戮が開始される様を描くSFアクション映画です。

ゲーム会社のシナリオライター出身の映画監督パク・フンジョンが手掛けて2018年公開の第一作が海外でもヒットしたサイキック少女映画シリーズの第二弾で、その後の『梨泰院クラス』での主演を経て国民的な人気者になった前作のキム・ダミと同様に1400人のオーディションで見出したシン・シアを盛り立てて世界各国から好評を得ました。

人気を集めたアニメ的動きを表現する質の高いアクションは健在で、集団が入り乱れるクライマックスで真価を発揮します。一方で初登場の多さから掘り下げに時間のかかるドラマはサスペンスや意外性に乏しくややパワーダウンを感じますが、それでも韓国らしい容赦ない描写と前作からのファンを喜ばすラストで次作を期待させる一作です。
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