うさどん

丹下左膳餘話 百萬兩の壺のうさどんのレビュー・感想・評価

丹下左膳餘話 百萬兩の壺(1935年製作の映画)
3.4
本日の巣ごもり鑑賞。
28歳で戦病死した山中貞雄監督の、作品として残っている三本の映画の一つ。
百万両の黄金の隠し場所が塗り込められている「こけ猿の壺」を巡る時代劇が、コミカルに、けれど矛盾も誇張もバイオレンスも無く、明快に澱みなく描かれている。
伝説の監督作品としてではなく、大河内傳次郎の丹下左膳が矢場のヒモ兼用心棒として、歌手喜代三が矢場の小粋な女将として小唄を披露、現代に通じる喜劇、ミュージカル、活劇として楽しめた。
道場の軟弱な婿養子役の沢村国太郎(沢村貞子の兄、長門裕之、津川雅彦の父)もいい味出してる。