クールなジャケットに惹かれて以前から興味を持っていた作品。実際に見てみるとスタッフ、キャスト共に豪華で驚きました。
今から18年前の作品。古ぼけた映像も若い頃の窪塚洋介も柴咲コウのミニスカも全部イカしてる。
在日韓国人の青年が自らのアイデンティティに目覚めていく話。「名前って何?」主人公が読む本の中の言葉。
私は昔自分の名前があまり好きではありませんでした。理由はどちらかと言えば珍しい苗字+平凡な名前だから。特に学生時代はかなりのコンプレックス。苗字は間違われることがしょっちゅうだし、インパクトが強いせいで下の名前は呼ばれないし、周りにいないから呼ばれたら自分しかいなくて目立つし。普通に「佐藤」とか「鈴木」とかいう苗字が良かったなと今もたまに思うことがあります。
でもそんな自分に対して、
「じゃあ明日から普通の名前になったら自分は変わるのか?」と問いかけると返ってくる答えは「ノー。」
名前は名前にしか過ぎない。たとえ明日から新たな名前を付けられたとしても、国籍が変わったとしても、これまでの自分がそっくり変わるわけない。変わった名前でも普通の名前でも日本人でも何人でも自分は自分でしかないんだと改めてそう気づかせてくれました。確かにライオンは自分をライオンだなんて思っちゃいないんだよね。
ジョンイルがかっこよかった。人のために自分の体を躊躇なく張ることが出来るのは尊敬する。主人公が彼を想って涙を本の上に落とすシーンにグッときました。