まさみ

ガール・イン・ザ・ピクチャー:写真はその闇を語るのまさみのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

シャロンの実子三人の父親は?→フロイドとマイケルに血縁関係ないのが証明されたので恐らく売春相手

何故長男・長女は養子にだしたのに次男のマイケルだけ手元で育てたのか?→フロイドの指示оrシャロンが拒んだ?女の子ならフロイドの虐待を恐れて手放したのもわかるが……マイケルだけはシャロンが本当に好きな男の子どもだった?

何故写真を車の底に?→絶対見付からない隠し場所だと思った?

総じて力作だと思うしどんでん返しもあり、コールドケースとクリミナルマインドを足したような犯罪ドキュメントとして興味深く観れた。フロイドなんてクリミナルマインドに出てくるシリアルキラーまんま。

彼に対しては一切擁護する気がないが、虐待が虐待を生む悪循環は否定できない。
小児性愛者の餌食になったシャロンがただただ気の毒。三年連続で妊娠・出産してるのか……。

ただドキュメントの作り方に疑問が残った。というのも本来娘を誘拐された被害者である立場のシャロンの実母が、シャロンの親友や孫の養母から「薄情だ」と糾弾され悪者に仕立てられてる点。

夫がいる身でありながら他の男性と交際し二子を妊娠・出産したのが事実にしろ、親友の「自分の母親は私がさらわれた時偉い人に手紙を書きまくって全財産をなげうって探した、シャロンの母親はそれをしなかったから冷たい」は一方的すぎて酷い。

ベトナム戦争直後と84年~90年代の時代の隔たりや当時の価値観を無視して、「酷い母親」と決め付けるのもどうなのか。
実際孤児院に捨てられた娘二人は取り戻してるし、幼い子ども二人を抱えたシングルマザーに全財産をなげうてというのも現実的じゃない。

「私や私の〇〇はここまでしたのに、そうしないあなたはおかしい」って相手の事情ガン無視の言説は好きじゃない。
少なくとも私の目にはこのドキュメントの中で一番壮絶な人生を送ってきた人の顔に見えた。
報告した時の電話の対応が「興味なさそうだった」のも放心状態だったとか、現実逃避してたからとは考えられないか?
大前提として、ドキュメントに登場した彼女は車椅子から離れられないよぼよぼの老婆だった。

ラストの墓参りでもハブられてるし……本人の年齢や病気が理由で来れなかっただけかもしれないが、なんだかモヤモヤしてしまった。
一番目に養子にだされた子も行方知れずのまま。ハッピーエンドにまとめられていたが、彼がどんな人生を送ったのか気になる。
まさみ

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