たーきー08

MIRRORLIAR FILMS Season4のたーきー08のレビュー・感想・評価

MIRRORLIAR FILMS Season4(2022年製作の映画)
4.0
短編映画が苦手な人にもおすすめできる傑作短編集!!

短編映画というと、自主制作の駆け出しの監督が撮ることが多く、かつ時間的制約もあるから、イマイチ、、と苦手意識を持っている人にもおすすめできる短編集。
監督のほとんどが主演を張るような役者さんで、過去にも監督やプロデュースを務めたことがある方も少なくない。
加えて、制作チームもプロ中のプロなので安心して観てください。


4.0『名もなき一篇・東京モラトリアム』監督:藤井道人
敏腕監督が本気で日常短編映画を撮ってみた!
藤井監督作品の中で一番近いのは『青の帰り道』かな、日常の中に思わず笑ってしまうユーモア、衝突により直面する目を背けてきた課題。
作品としてとてもきれいで完成度はダントツ!

4.5『バイバイ』監督:ムロツヨシ
ムロさん好きなら必見!ザ・ムロツヨシがそこにいる!
前半がクレヨンで書いたようなアニメーションで感傷的になる作品かなと思ったら後半の実写でパブリックイメージ通りのムロさんの登場。振りがすごい。
ラストの二人が顔を合わせずともにやけてしまってるのはたまらんかった。

4.0『BEFORE/AFTER』監督:GAZEBO
見事なワンシチュエーション映画!
ほどよい自主制作感。そんな空気の中に込められた、「大丈夫。みんな不安だから。」という強いメッセージ。

4.5『女優iの憂鬱/COMPLY+-ANCE』監督:齊藤工
劇場が笑いに包まれた、風刺の利いたコメディ映画!
2020年公開の『COMPLY+-ANCE』は正直見ていられなかったので不安だったけど、見事にセルフリブートしていて楽しめました!
映画というよりコントな気がしなくもない(笑)
アルピーの平子がスクリーンの中でも平子っててラジオリスナーとしてはたまらんかったです。

2.5『星ニ願イヲ』監督:真壁勇樹
よくわからんかった。バイオレンス。
『女優iの憂鬱/COMPLY+-ANCE』で会場が笑いに包まれ、暖まったところをバイオレンスシーンで一気にドン引き。
狙ったのかもしれんけど、順番は間違いなく最悪。
隕石が落ちてくる設定も、冒頭のラジオで説明してるんだろうと思うけど、他の音で全く聞こえない。
山奥や隕石落ちてくる土地で大金奪って何の意味があるのか、なぜすぐに襲わなかったのか、二人の関係性の必然性は、などわからんことが多すぎた。

3.5『おとこのことを』監督:水川あさみ
失恋で腐った自堕落な男が、
説明を全く入れなかったり、同じシーンを繰り返したりと、観客のリテラシーに託すのかと思いきや、ラストに全てを語ってしまって、台無しの印象。

3.0『Good night PHOENIX』監督:池田エライザ
アニマルウェルフェアやアニマルライツについて問いかける社会派映画。
アニマルライツを考えてベジタリアンになった身としては、こういった作品が増えることは嬉しい。ただ、おもしろいかは別問題。
でも本当こういったテーマは映画で描きづらい。メッセージ性高めると拒絶され、迎合すると何も届けられない。しかも短編。
Netflixにあるポンジュノ監督の『オクジャ』はまさしく後者。 メッセージは一応わかるけど、寝て起きたら何も残ってない。
真上アングルからのスクロール撮影ですぐ監督エラちゃんだとわかった(笑)
初監督作品の『夏、至ること』でめちゃくちゃ不自然なカットで印象的だった。
そのカットは嫌いだけど、人は好き。そういった手法も映画大好きなの伝わってくる。

3.0『シルマシ』監督:福永壮志
『さがす』『空白』の実力派若手女優、伊藤蒼ちゃん主演作品!
初めて冒頭で走っていない蒼ちゃんを観た(笑)
内容は、好みじゃなく、そっかぁ。って感じ。

4.0『THE NOTES』監督:村上リ子
頑固お爺ちゃんが触れ合いの中で雪解けしていくやつ!
いい話で好みだけど冷静にソフィアが恐ろしい。


このレビュー同様、最後は正直疲れ果ててしまった。6作くらいがちょうどいいんじゃないかなと思う。
たーきー08

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