このレビューはネタバレを含みます
16mmフィルムで捉えた映像は美しいと共に不穏な世界観をより一層作り上げていた。一夏の青春映画と聞くと甘酸っぱいかわいらしい話かと思いきや…。主演2人は素晴らしく、13歳と16歳。たった3歳差だけどこの時期の3歳はとても大人に見えたりする。印象的なシーンは、吐いてからのバスルーム。ソファを乗せたボートではしゃぐ2人。歯磨きからのシルエット。歯型。水面から見る彼女。
パーティーシーンや湖のシーンは『僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE』なんかを思い出したり。
青春映画の醍醐味とは開かれた可能性と過ぎ去ってしまう一瞬の永遠の時間との別れ。この映画ではその別れがあまりにも突き詰められてしまって悲しかった。開かれた可能性さえなくなってしまっていたから。
幽霊とはなんだったのか。見終わった後は1人で考えたり誰かと話したくなる作品になっていました。でも悲しすぎる!