こゆりこ

レジェンド&バタフライのこゆりこのネタバレレビュー・内容・結末

レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

めっちゃネタバレしてる。
終わり方まで書いてる。



3時間もあったことをあとから知った。
普通に2時間ちょいくらいしか
見てないような感覚でいた。



光秀の謀反のはっきりした理由や
濃姫の生涯が明らかになっていないこと。
信長の遺体が見つからなかったと
言われていること。

歴史ドラマはこういった穴をうまく使い
見せてくれるのが好きだ。

「歴史は浪漫」と言うけど、
もしかしたら!?!?
という夢を見せてもらった。

(蝶だけに、胡蝶夢心中を思い出した)



歴史物に恋愛が入ってくるのが
好きではないんだけど、
これは大河ドラマではなく映画だからか
問題なく見られた。



今までみた綾瀬はるかで
ダントツ1番好き!!
(あえて言うと綾瀬はるかを
いいと思ったことが少なかった)

キムタク(の演技)は前から好きだけど、
これもすごくよかった。



明智光秀の謀反への解釈も、
なるほどしっくり来る。

信長の泣きそうな顔を
明智光秀だけが見たあのシーンは
さらっとしていたけど印象的だ。



あとは美術もよかった。
いまやっている大河ドラマ
「どうする家康」は
この映画の脚本を担当している
古沢さんが作っているが、
どうもちょっと小綺麗すぎるCGが
何とかならないものか。

この映画は建物から自然、
衣装などとてもいい。



表題にあるバタフライ=蝶は、
蝶のかんざしでも買ってもらうのだろうか?
なんて思っていたんだけど、
買ってもらったのはカエルの香炉。

蝶が出てくるのはワンシーンのみ。
帰蝶と呼ばれることもなし。

印象的なシーン。



ブラックアウトした視界に
燃え盛る炎と崩れ落ちる建物の音だけが
響きながらエンドロールに突入。

これは昨年末に最終回を迎えた
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の
最終回を思い出した。

人間は亡くなるとき
最後まで残るのが聴覚だという。
そういうことか?

ステレオ音声で
右から左から焼け落ちていく寺の中に、
まるで自分も一緒にいるような。

もうひとつは最期のセリフ
「初めから好いておったぞ」。

これは最近ではないが
漫画のキングダムで成蟜が亡くなるとき
そんなようなことを言って
亡くなっていたかな、確か。

なのでラストは2つの既視感があったが、
だからといって害することはなく。



コメディっぽい始まり方だけど
やはり戦も謀反も避けられず、
物悲しい。

まるでファンタジーだけど
実在した人の話だから、
2人があの世で夢のように幸せな時間を
過ごしているといいなと思う。

もうそれはとっくに終わって
この世に生まれ変わってきたかもしれないけど。

ちょ、待てよ。
こゆりこ

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