このレビューはネタバレを含みます
【人生の教科書】
※仮のレビューです。心に残ったことを思い出し、追加して書く可能性が高いためです。
美しい映像と声。愛嬌のあるキャラクター。途轍もなく深い内容。この作品はまさしく人生の教科書でした。
私のなかで、アニメ映画の道が拓けたような気がします。
・条件
男性の条件は「知」。
女性の条件は「美」。
これ、すごく印象に残っています。上は両国がそれぞれ、男女に求める条件として提示したものですが、女性は「美」と提示されたあと、男性は「知」が提示されるのです。
これ以上の勉強のモチベーションはないですよ。図書館に行ってきます。
・仕事
ナランバヤルは、国家の未来という大義のために仕事にのめり込みました。ナランバヤルが果たす大義の大きさを語る証拠に「目的があるから、無駄な時間は過ごせない。死ねない。」といった言葉がありました。よりよく生きるとは、このような姿勢を指すのだなと感動しました。「働き方改革」や「残業問題」、「年収」などといった概念は、もはや無でした。このような生き様(仕事の姿勢)にそのような概念は必要ないといった方がいいかもしれません。
自分の才能を活かして、やるべきことを果たしていくという、強烈な「働き方」を観てしまいました。いい意味でショックを受けました。
またナランバヤルは、約束や時間をきちんと守る描写もありました。
ナランバヤルさん、私の師匠になってください。
・愛
「結婚とは、出会った当初の愛情や理想が削られていくもの。大切なのは、お互いを実の母や父、兄弟のような家族として関わっていくことだ」。というような言葉をナランバヤルが口にしていました(正確にはナランバヤルの父ですが)。
本当の愛とは、生死を問わない。どんな道であろうと、二人で手を取って歩んでいくラストシーンがありました。
美しい愛を勉強できたことは、いうまでもありません。
・選択、決断
「迷ったときは難しい方を選ぶ。そのほうが、うまくいく。」とは、サーラの言葉です(一語一句は合っていません」。
サラディーンが水か資源かどちらかを優先にしようか迷っているときに、ナランバヤルが迷わず「どっちもだ」と即答します。なんて漢気のある決断なのだろうと顔を赤らめてしまいました。劇場が暗くてよかったです。
そういえばラスタバン3世も、1世と2世のどちらのいいところを組み合わせたような王として描かれていました。
・偏見
サーラが敵対する隣国、“水の国 バイカリ”に行くときのことです。「きいた話では、危ない国だったけど」という不安を抱いたまま国境を越えますが、「うわぁ、きれい」といった表情に変わったのが印象的です。何事も自分の目で確かめることは大切ですね。
私は嬉しくて仕方がないです。素敵な記憶とナランバヤルという憧れがまた一人増えたからです。