ねこや

灼熱の魂 デジタル・リマスター版のねこやのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

簡単な作品紹介と少しのレビューを読んだだけで、予備知識なく観たことがよかったと思います。
冒頭は舞台と思われる地域の知識が乏しいため状況が理解出来ないことに後悔しましたが、元々地域を特定していない物語であるとわかり、ただの物語として観てよかったのだと思えました。

次々に突きつけられる激しい過去に圧倒されながら、明らかになってきそうで分からない父と兄のことが気になり、ぐいぐいと引き込まれ鑑賞しました。見事な構成だと思います。
本監督の作品はDUNEに続き2作目でしたが、壮大な叙事詩を語るのに似合う独特のセンスを感じました。

ナワルにとってプールで知った事実は「救い」だったのではないかと思います。生き別れた子が生きていたという喜びに加え、出自の異なる双子に対して抱いていた複雑な気持ちを解消し同じように愛する気持ちになれたことは、悲劇性をはるかに超えた喜びをもたらし、更に、自分を探していた息子に愛情を伝え、家族の存在を知らせる未来を託して死ねたことは、辛い人生を歩んできた彼女にとって大きな幸せと安らぎを与えたのだと思いました。
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