もう1、2個要素減らしてその分どれかを深掘りした方が見やすかった気もするけど、それでもちゃんと質量のある中身だなぁと思ったし、初見でも十分に楽しめる設計ではあったのかなと思う。高橋海人さすがにイケメンすぎ。生ちゃんと2人で顔面がお強過ぎる。
数十年前も今も変わらない離島の医者不足問題をコトー先生を「カリスマリーダー」とすることで成立してきた作品。シリーズの最終作としてこの「カリスマリーダー」の揺らぎと、改めて医者がいない状況の深刻さに立ち返る作りは正しくて尚且つ最高だった。コトー先生のような強い信念を持って島に常駐してくれる存在は言ってしまえばラッキーであって、当然そうじゃない島は常に医師不足で頭を抱えなきゃいけない状況。今作では島民全員を救おうとするコトー先生の信念と自己犠牲を、やっぱりそれじゃダメなんだよ、っていう判人先生視点からちゃんと描いたことで、もう一度離島の医師不足問題を明確にしている。判人先生の言い分は全く正しく、完全にシステムの問題であってそれを変えてかなきゃいけないんだけど、一朝一夕に解決するものではない歯痒さ。ラストの終わり方に「映画として」不満はあるかもしれないけど、提示されている問題の性質上(答えが出しにくいと言う点で)仕方がない気がする。コトー先生からの丸投げを受け取った先の社会がどうにかしていかなくてはいけないのかなと。
コトー先生みたいな人がいたからラッキー、いなくてアンラッキーで済ませてはいけない。本来はもっと上の行政が制度として何とかしなきゃいけないものを、「カリスマリーダー」というラッキーな存在に依存して穴埋めしてしまっては、これまた判人先生の言うような不安定な繰り返しになってしまう。っていうか、判人先生役の高橋海斗まじでイケメンすぎ。さすがに顔かっこよ過ぎる。あとは生ちゃん、最高です!!!!何か2人のスピンオフとか作って欲しいなぁ〜とか思ったり。欲を言えば高橋海人の医者としての成長をもっともっと見たかった！見せ方にやや難ありでしたが、テーマは良かった。
2022年最後の映画館かな
お世話になりました
