しょこ

エゴイストのしょこのネタバレレビュー・内容・結末

エゴイスト(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

前半の美しさ、息を飲む激しさにうっとりしたのもつかの間、
突然の喪失に目の前が真っ白になり。

そしてこの映画は後半こそが圧巻だ。

自分が龍太を独り占めしたい、ウリをやってほしくないという
エゴから龍太を追い詰めたのではないかと後悔する浩輔。 
残された龍太の母親にも援助を申し出る浩輔が
お金を差し出すシーンの「全部なかったことにしたくない」が胸に来る

入院した妙子のそばに居続ける選択をする浩介の誠実さに
彼女も次第に家族のような信頼を寄せ、、

「天国で浩輔さんのお母さんが龍太の面倒見てくれてるね」
で涙腺決壊。

またパンフレットを読んで、
ドキュメンタリーのような作品の作り方、監督の演出方法、
見たことのないカメラワークの狙いを知る。

鈴木亮平という役者の人間力をまた垣間見れて、
この人はこの先どこまで深く人間を掘り下げていけるのだろうと
帰り道呆然とした。

好きなシーンは
龍太に浩輔が軟膏を塗ってあげるシーン、
眉毛を書きながら「自慢の息子です」を噛み締めて泣き崩れるシーン、
自販機で小銭をばらまき、出会った日の隆太を思い出してしまうシーン

どれも大切で、一生手元に置いておきたい作品です。
しょこ

しょこ