サヤコ

エゴイストのサヤコのレビュー・感想・評価

エゴイスト(2023年製作の映画)
3.9
同性愛の話が特に好きなワケでもなく、でも同性愛に対して特に抵抗もなく、、
この映画に関しては鈴木亮平さんがどんな風にゲイの恋愛を演じるのか見たかった、というのが正直なきっかけ。
開始10分20分くらいは「やっぱ鈴木亮平すげぇな、この役する為に色んな努力したんやろな」とか役作りへの感動で見てたけど、そのうち
コウスケさん、、どうなるんやろ?
気がついたら演技の感動とか忘れて、映画の展開を追っていた。
同性愛の話であることは間違いないが、それが男女であってもあまり変わらない内容。
特に後半の展開は全く違うテーマをぶつけられている気もする。
エゴイスト、という題名が映画が進むにつれてどんどん意味を持っていく。
コースケがやってること、やりたいこと、これはエゴ以外の何物でもない。
でも、エゴは悪いことだけではないし、その誰かのエゴにより救われる人も実際にいる。
身近なエゴである募金や寄付、以外にも、金銭的に困ってるであろう後輩へのちょっとした配慮や、きっと相手が喜ぶであろうと決めつけている手土産。
施しを受ける側もきっとさまざまな思いがあるしプライドもある。
コースケのエゴは、本当に綺麗で純粋な愛と連動している。
氷魚くんの魅力的なこと!
男とか女とか関係なく惚れちゃう、素晴らしいハマり役。顔だけではこうはいかない。

同性カップルの恋愛映画は、プラトニックで綺麗なだけの漫画のようなものもたくさんあるが、この映画はしっかりとしたラブシーンがあるのでとても生々しい。
とても恥ずかしくて、とてもいい。
ただ、ストーリーとしては、やはり漫画や小説感は否めない
現実世界では、環境とか状況はそんなにご都合よくドラマティックではないからね、、
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